サイコネクト!第8話「消えし記憶の冒険」
「サイコネクトデイズ」の連載開始に向けて最新情報Twitterのほうで前作「サイコネクト!」の見どころを毎日紹介しています。
こちらでは制作の裏話的なものを描いていきたいと思っています!前回まではコチラ
台風がー台風がまた来ておる...
そんな話はいいとして、第8話のウラバナシを始めます!
では裏話の前にツイッターのコピペをご覧ください。
本日紹介するのはサイコネクト第八話「消えし記憶の冒険」です。 明らかになる、主人公 弼星アイナの過去、そして彼が失ったもの。 親友ユークは彼が失ったものを探す記憶への旅へとアイナを誘う。 そこで二人が目撃したものは…
【あらすじ】 ある晩、アイナの身体を借りていたユークの前に一人の精神体の女性が現れる。 彼女の名はアヤト…一年前亡くなったアイナのルームメイトだった。 アヤトはアイナに『あの事を忘れない』でと伝言を残し去っていった。 全てを忘れようとしていたアイナをユークは記憶の旅に誘う
セピア色のフィルターがかかったような…、しっとりしたような…、切ないけどポカポカするようなお話を目指して作った一編です。
サイコネクト!でもとても大事なお話ですが、サイコネクトデイズ的にも重要なお話で…このお話の空気感を大切に製作していきたいと思ってます。
ここから先はネタバレアリなので視聴後にご覧ください♪
↓
遂にこの会のウラバナシをお話しする時が...
なんというかめちゃくちゃ恥ずかしいです、ハイ。
第8話は自分で読んでいると胸とみぞおちの辺りがヒュンヒュンしてしまうお話ですw
キーパーソンのアヤトは当然思い入れがあるキャラクターで自分の中の理想や理念を詰め込んだようなキャラクターです。
自分の中の内面をぱぁっとさらけ出してしまったようなものですね。
またこの回のアイナの行動の反応の数々、特に地の文で書いた感覚的な表現は実体験を元に書いていたりして小っ恥ずかしいです。
例えば、アヤトの伝言を聴いた後のアイナの体に起きた感覚「胸から冷気が吹き出して...」や記憶を遡るアイナの「頭と胸を結んだ中心がベットの方に引っ張られる」という表現は、僕が人生で一番つらかった時や全身麻酔の経験をもとに表現しています。非日常的な感覚は表現できたのではないでしょうか。
話をアヤトの話に戻しますと、
アヤトは僕が思う、「こういう生きかた、考え方をしたら楽しいのにな」っていうのを形にしたような存在です。
たぶんアイナに一番近い感性を持ってるであろう自分が憧れるような生き方をしている人間像です。
その結果あのエキセントリックなキャラクターが生まれました。
また、それに加えて僕はあるものを彼女に投影しながら執筆、挿絵制作をしました。
この記事の一番上の画像を見れば...わかる人は分かるかもしれませんね。
僕は…「自分にとってのゴジラ」を彼女に投影して執筆したのです。
幼いころから「ゴジラVSデストロイア」や「ゴジラVSメカゴジラ」、いわゆる「平成ゴジラ(VSシリーズ)」等に登場するゴジラ、ゴジラという怪獣そのものが大好きでした。
僕にとっての憧れ存在は人間ですらなければ、現実に存在するものでもなく、たった数本の映画の中にだけにしか存在していない怪獣だったのです。
2004年にシリーズが終わった時、小学4年生だったのですが酷くショックで発表を聞いた時、泣きじゃくりました。
ゴジラが死んでしまったと思ったんです。
というか、そこで僕の中でゴジラは死んでしまいました。
ゴジラというものは、自分が生まれる前から当然のように存在していて、当然のようにこれからもつくり続けられるものだと思っていたのです。
それから僕は無意識にゴジラを仏様の様に思っていたようで...2016年に日本でゴジラが復活すると知った時は、まるで幽霊を見たような気持ちでした。
ユークの前に幽霊としてアヤトが現れるのはそこからの発想です。本来はこういう展開は好きではないのですがこれが最善の演出だったと思います。
上記の挿絵は僕が(心の底では)一番好きなゴジラ映画のラストシーンのオマージュとなっています。
ちょっとしか登場しないですが登場怪獣シュクロカリスが「カンブリア紀の節足動物の変異体」なのも...そういうことです。
僕にとってゴジラは誰にも触られたくないものだったし...、アイナにとってアヤトは誰にも触られたくない記憶だった。
当時の僕の胸の痛みがそのまま作品のアイナの痛みになって現れて...いるんでしょうね。
この回に限って、執筆時の僕とアイナは凄まじいほどシンクロしていたなと振り返ってみると思います。
普段はあまり..キャラに自分を投影しすぎないようにしているのですが...このときは存分に投影させてもらいました。
当初は話の半分は蘇ったシュクロカリスとアイナとの戦いを描くはずだったのですが、そこをバッサリと切ってアヤトの記憶と向きあうアイナを満足いくまでたっぷりと濃厚に思うままに書き上げました。
随分と好き勝手やりましたね!!
だからその分、次から始まる9話以降ではクライマックスを引き立てるべく物語を盛り上げることに専念しました。
8話の自己投影たっぷりのこんなエゴエゴしい物語ですが、作品にプラスになったと思ってくれる方がいたら幸いです。
長々と自分語りをしてしまいましたが中々濃ゆい話だったんじゃないでしょうか。
次回はもう少し軽くてポップなお話をしようと思ってます。
お楽しみにしてくださると嬉しいです。